2006年6月11日日曜日

無意識に 背中押されて 家探し

そもそもなぜこういう事態になったのか。

自分でも猫を飼うなんて思いもしなかった私が、ペット禁止のマンションでなぜ猫を飼う気になったのか。

発端はひとつの写真である。女性が、中型犬ほどもある大きな猫を抱いている写真を見たときから私の運命は変わったのだ。



これが世界最大のイエネコと言われるメ○ンクーンという猫種である。山猫のようなワイルドな猫かと思われるかも知れないが、とても大人しくて飼いやすいのが特徴で、とあるブリーダーさんの家を見学したわれわれ夫婦はたちまちこの猫の虜になった。

6ヶ月の猫と1歳の雄計2匹をブリーダーさんに譲ってもらったのが5月、理事会に発覚したのが6月。この間、もう1匹を雌だと思ってマウントしてしまう1歳の雄(仮にこの猫をトニー、もう1匹をアンディとでもしておく)を去勢手術し、ようやく2匹が新しい家に落ち着いた矢先の出来事だった。

それにしても何でペット禁止のマンションで飼う事に決めてしまったのか。ペット飼育可のところに引っ越してから飼う方法もあったのに。

一つには、マンションを売って引っ越すにしてもかなりの労力が必要だという事である。数年前に離婚したときもたいへんな労力が必要だった。そもそも人と比べてエネルギーが少ないタイプの人間なので、追いつめられないと行動が起こせないのである。

もう一つ重要なのは、無意識にこのマンションから出たいと思っていたのではないか、ということである。今のマンションは離婚前から住んでいた場所で、夫婦と子供たちで6年間を過ごしたところなのだ。元妻が子供たちを連れて出て行った後の、がらんとした部屋の広さを今でも思い出す。

離婚後はもう結婚することはないと思っていたのだが、(これも無意識のなせる技か)数年を経ずして今の女房と再婚することになる。

別れた子供たちに向ける思いが、年月を経て自分の中で整理できたのか、今猫を飼わなければ一生飼う事ができないという思いから猫を飼う決心をしてしまった。

おそらく、思い出がたくさん残っている今のマンションから出たかったという気持ちが無意識の奥底に封印されていて、自分を追いつめて背中を押すような行為に至ったのではないか。

唐突だがここで一句。

無意識に 背中押されて 家探し。(好奇僧)

>>続く

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